漁師もつれ

30代ゲイの想いのハケ口です。エンタングルメント。

25.想いは1つ。

M君に会えない日々が過ぎてもう1カ月。

 

間が空けば気持ちが落ち着くと思ってたのに、この1カ月を振り返ってみれば

朝から晩までM君の事ばかり考えてた。

気持ちは落ち着くどころか、どんどん強くなってた。

 

そんな中、2度、M君が夢に出てきた。

1回目はM君が一人暮らしを始めるってので、自分がM君の部屋に呼ばれてる夢。

もう1つは、M君が寝てる隣で自分も寝てて、

M君の寝顔を眺めてたら、パッとM君が

目を覚まして、目が合ってしまう夢。

 

夢は平行世界なんて話もあるから、

平行世界の自分を妬んだりしてた。

完全に心が病んでますね。

 

丸1カ月、休みの日に、人と会わなかった。

気持ちを紛らわそう、って感情も沸かない。

何をするでもなく、M君に会える日だけを

楽しみに息をしてた。そんな最近。

 

そんな時、同い年くらいのゲイ疑惑のある

親戚から、結婚するって連絡が来た。

好きな人と結婚して一緒に生活する、

なんて羨ましいんだろう。

しかもノンケだったとは。

彼はショタホモだと思ってたのに!!

 

何故自分はゲイに産まれたんだろう、

存在意義なんてあるんだろうか、と

考えてたりもしてた。

 

ツイッターを眺めていれば楽しそうな

つぶやきがいっぱい。

みんなゲイとしての人生を謳歌してる。

自分も、M君に出逢うまではそうだった。

恋愛に生きようなんて考えたこともなかった。

でも今の自分はM君が全てだ。

他の事が本当にどうでも良い。

ゲイのアプリは1カ月前に全て消した。

ツイッターも消す寸前だった。

 

かといって、M君に連絡する内容はない。

彼は院試やら就活やらで忙しいので、

こんな会社の上司のくだらないLINEなんて

見たくもないだろう、そう思って、連絡も

していなかった。

 

そんなある日、転機が訪れた。

会社で、全員が受けなきゃいけない小テスト

みたいなのがあって、院試でお休み中のM君も

そのテストを受けなきゃいけないことになった。

自分が連絡役になった。

 

久しぶりにM君にLINEを送ってみた。

割とすぐに返事が来た。

○日なら会社に寄れます〜って内容だった。

 

その日は自分が会社に居ない日だ。

なんて運が悪いんだろう。

この機会を逃したら、本当に9月くらいまで

会えないかもしれない。

 

そんな事を思ってたら、神の助けが。

同僚から仕事の日を変わって欲しい、と

頼まれた。

具合の良いことにM君が会社に来る日だ。

 

即答で喜んじゃうと怪しまれるので、

嫌がりつつも貸しを作った程で引き受けた。

心の中じゃ土下座して喜んでたけど。

 

そんな流れがあり、1カ月ぶりに

M君に会える日が来た。

 

といっても、テストを受ける僅か1時間程度。

ネットを使いながらの作業なので

あまり話も出来ないかもしれない。

それでも、こんなに毎日会いたい、

話したい、と思ってた人だから、

1時間でも幸せ。

 

その日になり、M君が会社に来た。

家でやった焼肉会以来、1カ月ぶりの

M君は相変わらず可愛かった。

本当に自分の天使だと思う。

バスケの格好みたいな服装でやってきた。

この後、学校に行くらしい。

 

久しぶりなんで色々な話をした。

テストやってるのを完全に邪魔してる自分。

M君も色々な話をしてくる。

1カ月ぶりの幸せな時間だった。

 

これでまた、2カ月も会えず話せずは辛い。

そんなのは耐えられない。

で、物凄く思い切って、

休みの日に飲みに行こう、と誘ってみた。

 

今までに会社帰りとか、会社の飲み会で、

一緒に遊んだことはあったけど、

友達のように休日に遊びに誘ったのは

初めてだった。

 

そしたらM君、

 

勉強ばかりで疲れてたし、

お酒飲みたいっすね、行きましょう!

 

って言ってくれた。

しかも、○○さん(オレ)と1カ月話出来なくて

寂しかったんですよー、

今日も○○さんと話するのを楽しみに

来たんですよー、って

言ってくれた。

 

テストが終わっても、

話したいんで後30分居させて下さい!

って言って、本当に時間を延長してくれた。

 

なんて可愛いんだろう💕

 

形は違ってもお互いに想いは

同じだったみたい。

このまま友人になれればいいな。

M君、彼女にもずっと会ってないらしい。

それなのに自分と飲みに行ってくれるなんて。

 

ひたすら、話をしよう。

彼の笑顔をずっと見てよう。

ノンケとゲイだから結婚なんて有り得ない。

人並みの幸せには絶対とどかないけど、

M君が好きだ。

大好きだ。友達になれたら最高だ。

 

彼も自分を求めてくれてる部分が少しある。

それだけで良い。

 

充分です。