漁師もつれ

30代ゲイの想いのハケ口です。エンタングルメント。

30.ノンケの未来

最近は週に何度もM君に会えて幸せが

ずっと続いてる。

会社に来る日はぴったり自分に合わせて

くれるので基本的に一緒に居られる。

夏の憂鬱を取り戻すかのような毎日だ。

 

話をするタイミングも増えて、

根深い話も聴けるようになった。

人とこんなに深く話をするのが久しぶりだ。

 

っていうか、滅多に話題にならないような

人間性の根幹についての話をする。

生い立ち、育ってきた家庭環境、自分の

性格など、、、。

日を追うごとにM君という人間の深い部分を

知ることが出来る。

彼も遠慮しながら色々と質問をしてくれる。

 

人と人って、表向きな部分でしか

接しない事がほとんど。

友人でも会社の同僚でも。

そんな中、お互いにいろいろと話をしながら

相手を理解し合う。こんな状況がなんだか嬉しい。

 

人を好きになるって事は、その人に好意と興味

が出てくるという事で、こういうコミュニケーションを重ねる事で、お互いに更に相手に

好意を持つようになるのではないか。

もっともM君は自分に恋愛感情はないだろうけど。

人間的にこんなにノンケと触れ合った経験はないかもしれない。

 

彼には10歳ほど歳の離れた兄貴がいる。

彼は兄貴を尊敬している。

親よりも兄貴に世話になって育ってきた

らしく、そんな兄貴のアドバイスを受けながら

今後の進路や人生を考えているみたいだ。

 

M君はわたしのことを、時折、兄貴みたい、

と表現してくれる。

考え方とかが、似ているところがあるらしい。

おそらく兄貴は血の繋がりによる愛情を、

わたしは恋愛的な愛情をめいっぱい注いでいるから、同じように受け取る瞬間があるのではないか。

 

M君には結婚願望がある。

子供が欲しいんだそうな。

彼には早く幸せになって欲しい。

 

自分はM君を好きなのに、そんな簡単に

結婚して欲しいなんて思えるのか?

 

恋愛観は人それぞれ、

自分は好きになった人に幸せになって

欲しい。

もちろん独占欲的な感情もある。

だからたまに会いたいし、

嫉妬もする。

でも最終的なゴールは相手の幸せ、と

考えているので彼が結婚して子供を作って、

幸せな家庭を築くならそれが自分の願いでもある。

 

ゲイ同士の恋愛においても、自分は

好きになった相手の幸せを考えていた。

でもやっぱり自分の欲求も出てくる。

それが満たされなければ相手に愛情を

注ぎきれない。

その辺りが自分の恋愛の未熟な部分だと思う。

 

条件や制限のついた愛情では相手を

愛しきれない。

親が子供に注ぐ愛情にそういう枷はない。

そのくらいじゃないと相手には伝わらない。

自分の独占欲や欲求を満たすために

相手を愛しても続かないだろうなと思う。

 

ノンケに対しては、相手の愛情を求めない分、

そういう無償の愛を注ぎこめる。

M君が最近自分に優しく、凄く好意的に

接してくれるのは、そういった愛情を

感じてくれてるから、かもしれない。

 

M君との叶わない恋愛においても

成長は出来るのだ。

思えば飽き性な自分がブログを半年以上

続けられている。

これもひとつの成長だな、と思う。