漁師もつれ

30代ゲイの想いのハケ口です。エンタングルメント。

05.LINEの価値

M君とLINEを交換したけど、

「おはよ」なんて送れるはずもない。

 

そもそも、会社の連絡グループを作るっていう

話を何回かしておいて、地盤作りをした上でのLINE交換だった訳で、個人間でちょろちょろやり取り出来る訳もない。

 

更に、M君は彼女とも日常的なLINEやり取りをしないようなSNS無精な人、自分とLINEの送り合いなんてまあ、よっぽど何か無ければ行われないだろうと思う。

 

M君、夏頃には色々忙しくバイトを数ヶ月休む期間があって、自分はどうしてもそれまでに何かしら、会社以外での繋がりを持ちたかった。

 

問答無用でずっと会えなくなるのは辛いし、

もし急に退職なんてしてしまったら、一巻の終わり、もう一生会えなくなる訳だから。

 

中身はなくても、何かで繋がっていたかった。

ツイッターフェイスブックもやってないM君、もはやLINEを聴くしかなかった。

 

幸い昨日の蕎麦屋デート(勝手に思ってる)

きっかけでLINE交換出来た。

更にモンストのフレンド登録もしてくれた。

モンストを見ると、ログイン時間がわかるんだけど、それひとつでも心が救われる。

 

昨日までは会社の外でM君の存在に関わる事が出来なかった訳だから、今の状況は自分にとってかなり理想的な状況なのです。

M君との関係に保険がかかってるような。

 

そんな自分の気持ちとは裏腹に、昨日M君がこんな話をしてきた。

 

「今みたいに携帯なんて無い時代が良いです。

待ち合わせに間に合わなくてもどうしようもない、くらいの感覚が良いです」

って。

 

M君、ほんとにネット上でのやり取りに

疲れてるんだろうな。

どうやら、前の日に彼女と待ち合わせの遅刻LINEで揉めたらしく、色々思うところがあるみたい。

 

良くこんな状態から逆転LINEゲット出来た

もんだ。

M君から来たLINEは最初に登録した時に送ってくれたフリーザ様のスタンプだけ。

それだけで、充分。充分幸せ。

フリーザ様、大好き。

殺して。

 

ここ数ヶ月で1番強く思ったこと。

 

好きな人と一緒にゴハンを食べるって、

こんなに幸せな事なんだな〜〜って。

 

ゲイの世界での活動が長すぎたせいか、

アプリとかネットで人との繋がりの価値を

簡単に感じてしまってたせいか、

こんな大事な、大切な感覚が

とても薄くなってた。麻痺してた。

 

一緒に居たい人と時間や場所を共有して、

美味しいものを一緒に食べる瞬間の価値。

 

蕎麦食ってる間、脳内ドーパミン
出過ぎてたのかな。その時の記憶が薄い。
今思い出しても脳内に幸せな感覚が溢れてくる。
M君は「またゴハン行きましょう!」って
言ってくれた。

こんなゲイのおっさんとまたゴハンしてくれるなんて、なんて優しい若者なんだろう。

 

M君の言うような、携帯もSNSも無い

世界に戻ってしまったとしたら、

きっとこういう時間はもっと大切に感じるん

だろうな。

 

最終的に実らない恋としても、

M君とのやり取りの中で自分も

恋愛的に色々と成長出来ればよいな、と思う。